株式会社リミックス、アンコールクッキーで奮闘する、起業家 富永律子「りつこはん」の日々諸々

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アンコールクッキー 其の三

アンコールクッキーでチョコレートを始める

人に話すと、必ず「暑いところで大丈夫なの?」と聞かれた。

もちろん、チョコレートなので暑いと溶けます。
チョコレートは口の中で、完全に溶けてしまうから美味しい。
その溶ける温度がカンボジアの当たり前の気温。
35度超え。

そのせいか、カンボジアで「チョコレート」として販売されているものほとんどが、融点の高い植物油脂とカカオマスから油脂分を抜いたココアパウダーを使った商品。
口の中では溶けない。

カカオバター、カカオマスを使った商品が「純チョコレート」。
植物油脂、ココアパウダーが使われているのは「コンパウンドチョコレート」になる。
カンボジアでお土産物のチョコレートの裏側に「カカオバター」と表記されている物は皆無に等しい。


チョコレート屋に生まれたから確信できる可能性

私の祖父は1934年、現在も「オリンピア製菓」として続くチョコレート工場を創業した。
一貫して「純チョコレート」を扱っていている会社。
そして父はヨーロッパからチョコレート原料や商品を輸入販売していた。
私が起業したリミックスでは、毎年バレンタインに伊勢丹のサロン デュ ショコラのセレクトボックスを始め、日本、世界各国のチョコレートをスタッフと味見を続けてる。
入社2年もすると、チョコレートの味の差を感じるとスタッフは言う。


日本は20年くらい前から、ディズニーランドやUSJが年間チョコレートを扱い、冬場だけだったチョコレートを通年の商品に変えた。
シンガポールで袋に脂染みがあるGODIVAのチョコレートを嬉しいそう食べていた白人を男性を観たのは30年以上前。

カンボジアにもプノンペンには「The Shop」という本格的なチョコレートショップや、最近ではフランス人がカンボジアのカカオを使った板チョコを製造販売している。
どちらも、もちろん純チョコレート。

隣の国、ベトナムには日本にも進出している「MAROU」があるし、元々良質のカカオが取れるインドネシアには「Monggo」など、いくつかのチョコレートブランドがあると聞く。

ホーチミンの「MAROU」のカフェには人がたくさん来てチョコレートメニューを楽しむ人と、チョコレートを買っている人がいるし、プノンペンにはいくつか「The Shop」があり、滞在するホテルでも出される。

シェムリアップでも本格的なチョコレートを作りたい。
日本人のお客様だけでは無く、欧米心のお客様にも必ず受け入れられると思って始めた。

創業したオリンピア製菓の前に立つ祖父


純チョコレートの扱いは簡単じゃないからやる意義がある

多くの人はチョコレートを溶かして、容器に入れて固めたらいるだけだと思われていると思うが、一回溶かして、温度を下げて、もう一度上げて溶かすという、「テンパリング」という作業があるのだ。

これがうまくいくと、カカオバターと砂糖ががっちり手を組んだ、ピカッと光る美しいチョコレートが出来る。

この温度管理が出来ないと、型からうまくチョコレートが抜けないし、作った後にも温度管理が悪く、テンパリングが崩れると、砂糖やカカオバターが表面に白っぽく出て「ブルーム」という現象が現れる。

機会を導入するにしても、まず、このテンパリングをマスターすることが大事だと考えた。

7月着任したときに、「来月はチョコレートを練習するから、カンボジアで調達できるチョコレート原料を調べておいて」と工場長言い渡し、日本に戻ってから報告を待つ。
送られてきたリストは、メーカーを隠して記号と値段だけ。
こんな安い値段でチョコレートはないやろ、と怪しげなものも多い。
とりあえず、記号からヨーロッパ系の知っているメーカーの当たりをつけて、カカオ成分が異なる種類のチョコレートを仕入れた。

そして、祖父の代からの付き合いのある方にテンパリングの指導をお願いして、シェムリアップまで来て頂いた。

80歳を超え、一人で海外に行ったことがないという方にベトナムトランジットで来てもらった。

まず、テンパリングの練習を始める前に美味しいチョコレートを開発スタッフと試食。
ちょうどパリで買ってきたラ・メゾン・デュ・ショコラのオレンジピールが自宅になったので、それとリミックスでも扱っているベルギーを代表するチョコレート原料を使った商品、そして、日本で調達したチョコレートを数種類。

チョコレートが口の中で溶けるということを感じること。
オレンジピールのようにコーティングしたり、ボンボンのようにセンターにフィリングがあるものを食べて知ってもらった。

80歳を超えたチョコレートの先生の指導で、なんとかんくテンパリングをわかったスタッフ。

それか毎日毎日テンパリングの練習。

私が日本に帰ってからも、練習動画が届く。
それをチェックして、これはテンパリングがうまくいっていないから型から抜けない。
もっと温度に気をつけて、作業環境に気をつけてなどアドバイス。

みんな諦めずに毎日練習。

チョコレート・ボンボンの中身は工場ですでに使っている材料、カンボジアで取れるフルーツ、またみんなが大好きな「抹茶」など、手に入る物いろんなもので試作を重ねた。

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2019年7月、初めて本格的チョコレートを食べ、テンパリングに挑戦するスタッフ

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初日の挑戦

 


チョコにアンコールクッキーをディップ!

チョコレートのブランド作りは時間がかかる、アンコールクッキーにチョコレートをかけたものも先に作ろう!
そう思い立った9月。
早速試作開始。
年内にチョコにアンコールクッキーをディップした商品を作る。
バレンタインまでにチョコレートボンボンを売り出す。
そう決めた。

カンボジアで大変なのは、商品のパッケージ。
かろうじて紙の印刷はカンボジアで出来るが、菓子のフィルムなどはベトナムやタイで作らなければならない。
日本の自分の会社、リミックスではOEM専門に企画、商品を作っているが、超特急で商品を作るときは缶でも、フィルムでもデザイン入稿から商品納品まで1ヶ月などやってきたことまおあるが、隣の国で頼むとなると、箱の型の確認、色校正、など、デザインもあわせると3ヶ月ほどかかってしまった。

12月中に出したかったチョコにアンコールクッキーをディップしたもの、ボンボンも結局1月販売開始。

チョコにアンコールクッキーディップした商品は好評で、外部からの引き合いも来ていたが、コロナで商談もペンディング。

現在はカフェで、チョコディップしたクッキー、ボンボン販売中。
ボンボンの種類は減らすように言ってますが、是非地元にお住まいの方に試してもらいたいです。

最初のサンプルはディップではなかった

スタッフがクッキー一枚一枚をチョコレートにディップしている

ボックスは16枚入りと8枚入り、カフェでは1枚でも販売

スタッフが自分たちで考えたチョコレートのラインナップ、このメニューもスタッフが仕上げた


次回
チョコレートと同時にカフェのメニューとしてクロワッサンも開発

 

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