ローカルの人々のニーズを探る
チョコレートを始めること、カフェの売り上げることは着任した、昨年の7月には決めていた。
新しいブランド作りは。時間がかかることは承知の上。
これからの顧客層の開拓が目的。
その時間がかかることで考えると、ローカル、カンボジア人(クメール人とスタッフは言う)に好まれるものも作りたい。
シェムリアップには日本料理店もあるが、昨日のブログで書いたように、給与の差が大きく現地の人に利用は少ない。
安くて美味しいもの。
リピート性があり、飽きないもの。
現地で調達できる材料で作れるもの。
ずっと頭の片隅で考えてた。
アンコールクッキーで働くようになって思ったのは、カンボジアが私の育ってきた昭和時代にかぶる。
カフェのイメージも別に書こうと思うが、「昭和カフェ」。
昭和、そのイメージに合うのは…
コロッケ!
ジャガイモもタマネギも手に入る。
アンコールクッキーは工場スタッフが交代で、80人分のランチを毎日用意している(コロナ前)。
魚のから揚げがメニューによく入っているので、揚げ物は間違えなく好き!
イタリアにもクロケットがあることも思い出した。
名前が似ているのでコロッケの由来調べたらイタリアとかフランスあたりとのこと。
ということは、全世界の人に受け入れられる可能性が大きいってこと!
よく考えると、ソースも欲しい。
コロッケ定食にはキャベツ、コロッケとたっぷりソースをかけたい。
シェムリアップで日本のウスターソースは手に入らない。
私は大阪在住。
大阪にはソースメーカーが多く、家内産業的なメーカーをテレビで見たことがあるので、作ったらいいやん。
細か仕事をしている、うちの工場なら絶対作れる。
コロッケやソースに必要な材料を地元のスーパーで揃えて、まず少量で試作。
手伝ってくれたスタッフ達も美味しいという。
次は大量に試作。
ポテト、チーズ、ポテトカレーの3種。
やや大きめのコロッケをたくさん作り、スタッフのランチに提供。
スタッフが、どんな反応をするかを見守った。
クメール語が一切わからないため、なにを話しているのか、少し眉間にしわを寄せながら頬張っているメンバー。よく見ていると、どんどん手を伸ばし、3つペロッと平らげている。
他にも3つ食べたメンバーが。
これはいける!愛される味になる!と確信。

1月スタッフだけの初めてのソースとコロッケの試作風景

スタッフに味見用として用意したコロッケ。カフェメニューも同時に考えていたので、サンドイッチやポテト、カボチャのポタージュなども作った
材料の調達
日本に戻り、コロッケについて情報を集め、カンボジアでなにが出来るか、どうすればいいのか再確認。
アンコールクッキーで働く日本人は私だけ。
このコロッケもチョコレート、クロワッサンに続きスタッフには食べたことがないもの。材料調達もどういうものが欲しいのか明確に伝えなければならない。
また、私は料理は趣味で量など量っていないので、一つの動作のたび、スタッフが計量して、メモをしていく。
そして私がいないときに試作を重ねて、レシピを整えていく。
何人もが同じ味で作れるようにする。
2月、いいジャガイモを調達しておいてねと伝えたら、見事なものを用意してくれた。
ソースも再び試作。
工場長がビーフコロッケを知らないのに、牛肉を入れたら美味しいはずだというので、市場でかたまり肉を買ってきた。
単に私はミンチ肉を買うのが苦手なのだ。
スタッフは包丁で叩いてミンチにしてくれた。
日本のパン粉のような物は手に入らないので、パンを買って、乾燥させて粉砕してしようすることに。
3月にはミンチ機を持ち込んだ。
スタッフは試作を重ね、ついにスタッフが我慢できず、3月後半に私が来る前に発売し始めた。
SNSに投稿された写真を見て、えっ?
なに?
3種類すべて形を変えるように伝えていたのに、全部まんまる。
作業側もお客様もわかりにくい。
シェムリアップに到着後修正。
こういうときは、ちょっと厳しくなる。
ポテト小判型は、ビーフは丸型、ビーフカレーは俵型。
コロッケは発売した日から日本の方が買ってくださり、もうリピーターも。
カンボジアのスタッフが、日本人に受け入れられる味を作れている。まだスタッフ以外のカンボジアの人が買ってくれるには至ってはない。
そのうちにコロッケは人気になると信じている。

カンボジアに入る前日、インスタにポストされた写真を見て、形がほぼ一緒で焦った!

味がわかるように形を変えた提供スタイル。サラダ菜は止めてキャベツに

ソースはお客様が好みでかけられるようにしている、ソースの商品化も予定
次回は
カフェのイメージを変える
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